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富士酢醸造元 飯尾醸造 [agréable]

京丹後市の弥栄窯さんに行くことを決めたその次に頭の中に浮かんだのは
午後から宮津のコチラを訪ねよう!ということだった
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愛用している富士酢の醸造元である飯尾醸造さん。土曜日ならば見学が出来るのです。

購入だけなら予約不要ですが、蔵見学には事前の申し込みが必要なのでご注意を!
この日は京都市内にお住まいの富士酢ファンご一家とご一緒に。
蔵の中は空調御法度なのでチョッとしんどかった~仕方が無いですけどね。
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アテンド係に任命されたばかりの若手クンの懸命な説明に、センパイ男子が要所要所でアシストしつつ見学は進みます。
明治26年から5代続くお酢屋さんなのですが、酒蔵で杜氏がもろみと酒を造り、その酒で酢を造る
非常に手間のかかる贅沢なお酢です。
もちろん酒蔵と酢蔵は離れた場所にあり、酢酸の影響を酒蔵に与えないよう相互の従業員は出入りをしないようにされているそうです。
JAS規格では1リットルの米酢に40gを使えば米酢と表示できるそうですが、米だけで作るには本来120g必要なのだとか(じゃあ他はどうなっているんだ?って??それはラベルを見ると判るでしょう)
元来主食である米で調味料を作る、というのは大層贅沢な話。
戦後の食糧難の頃にこの40gは決められたのだとか。
きさ家でも愛用している純米富士酢は200g、一度だけ奮発して買った富士酢プレミアムには320gのお米を使うそうです。
それをゆっくりと時間を掛けて発酵させる訳ですが、意外だったのは夏よりも冬の方が早く発酵するのだとか。理由を学んでなるほど、納得だったのですけど。
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飯尾醸造さんの凄いところは、米作りから携わっていること。
4代目が昭和39年から無農薬米に舵を切り(時代を考えると凄いことでしょう!)
生活排水の影響を受けない人里離れた棚田で地域の農家さんに作ってもらい
農協出荷額を大きく上回る価格で買い取りするだけでなく
再生紙黒マルチ(田んぼの表面を露出させないことで雑草が生える余地を無くす無農薬には欠かせない資材)を無償提供するだけでなく、高齢化で耕作が難しい場所の棚田には従業員が入ります。
また通販のお客様を中心に、田植え稲刈りのお手伝いを募って。
今回見学をご一緒したご一家はこの春に田植えをされたのだとか。
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お酒を絞るのと同じように船を使ってゆっくり絞ります。
袋に残った糟は堆肥に、全てを余すところ無く使い切ります。
米だけでなく、芋、りんごなどお酒になるものなら何でもお酢になるわけですが
それらの原料の調達にも拘りを持っていらっしゃいます。

見学が終わったら試飲タイムです
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プラカップではなくグラスで(大きなグラスはチェイサー水)
美しい切子グラスは1杯目以外使われることがなかった飲み残し入れ
最初にミツ○ン酢を舐めて、純米富士酢、以下延々と
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無花果酢はロブション氏もお墨付き(某料理誌のお酢テイスティングでお気に入りに)
りんご酢は何と!あの木村氏の奇跡のりんごを使っているのだそう。
奇跡のりんごが有名になるずっと前から米の無農薬栽培の指導を仰ぎ
また林檎栽培の虫除けに酢を散布されていて相互交流があるのだそうです。
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あとね、飯尾醸造さんのパッケージデザインも好みなのですよ~
自分の為だけでなく贈り物にも相応しい洒落感があると思うのです。
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直売価格は1割引、そしてコチラでなければ買えないお品を購入しました。
名古屋高島屋、星が丘ルルビオなどでも取り扱いの有る「ピクル酢」の大瓶でお買い得価格の「ビックル酢」←駄洒落モノが多いのだ
これ1本で酢飯、と言ってもお砂糖は入っていない手巻きすし酢は
10年以上寝かせた酒粕で作った赤酢と2種の米酢をブレンドし、塩だけで調味した海鮮にピッタリのお酢。
非常に少量かつ高価なのですが、お砂糖が入らなくても本当に美味しい!
手巻キングを名乗る5代目は「酢飯と海苔だけの手巻き=す巻き」でも楽しめるとの自信作です。
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飯尾醸造オリジナル手拭いが可愛かったので1枚ずつお土産に。
せっかくの遠征なので1つくらいは食べられないモノもね~

「今日の夕食はアチェートさん予約しているんです。」
「それはそれはありがとうございます。5代目もおりますので。」
おお、良かった!あと1時間後くらいかな~
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飯尾醸造さんの目の前の海。栗田湾の静かな海はまるで湖のようです。
お天気が今イチだったことだけが残念でしたが、パンたちにとっては良い条件だったからね。

そろそろ宮津の町へ戻ります~
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